林 譲

FUMI理論研究所所長
ISO/TC69国内委員会第5分科会委員
専門:分析化学,ケモメトリックス
略歴:東京理科大学薬学部卒,東京大学大学院薬学系研究科修士・博士課程修了,防衛省技術顧問,放送大学客員教授,東邦大学客員講師、帝京平成大学薬学部教授など。

研究
機器分析の精度(バラツキ)を求める理論を、1994年にFUMI理論として論文発表 しました。現在では 、FUMI理論はインフルエンザ大流行の早期検出、生物テロ事 態の早期把握などの問題を解決する手法へと発展してきました。FUMI理論は精度を求めるためのくり返し測定を回避できますから、経済的、環境的な寄与があり、 ISOの国際規格及びJISの規格として採用されています。すでに、解析ソフトとし て、幾つか分析機器メーカーから販売されています。FUMI理論は測定誤差の原因となるノイズを解析する方法です。薬局における 医薬品の毎日の販売量はノイズではありませんが、FUMI理論を適用できます。例 えば、抗インフルエンザ薬の毎日の販売量をFUMI理論で解析すると、例年にない インフルエンザの大流行を早期に予測できます。薬局の多くの医薬品の販売量を同様に解析すると、地域住民の健康状態を推定することが可能です。このように、FUMI理論は科学における数学的アプローチの一つです。

へヴィ研との関わり
薬局が地域住民に毎日販売した薬の量は,彼らの健康状態を表す指標であります。数学的な解析により,この販売量の日間変動からどのような情報を引き出せるのかに私は興味があります。これまで,インフルエンザ感染の経路と速度の研究をしてきました。このような地域住民の健康状態に関する情報を,薬局からどのように発信すれば社会に貢献できるのかというテーマも研究しています。

趣味
最近は,Scriabinの音楽に夢中です。彼が傾倒した神と一体化するという神秘主義に興味があるのかもしれません。彼の曲ではピアノの音が非常にきれいに響くのです。
ゴルフは上手くならないので止めたいのですが,他人にunderdogと思われるのが嫌で,止められません。人生と同じようです。